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アスベストに関して

 実は「アスベスト診断士」という資格を持っています。アスベスト調査の方針を立て、調査を遂行するための資格です。もともと理系の頭なので、物理や化学や建築の基礎知識が必要なアスベスト問題には興味がありました。当時勤務していた鑑定事務所で競売におけるアスベストの指針を作成することとなり、指針作りに知識を役立たせる約束で会社で資格を取らせてもらいました。

 アスベストがらみの評価に関わったことがないので、この資格を仕事には使っていません。たまに知り合いの鑑定士から相談を受けたり、これを題材に講義をするくらいです。「こんな資格持っているんですよ」などと酒宴での冗談に使うのがほとんどです。

 後のことはちょっと専門知識になるので、追記に書きます。

 アスベスト問題でもっとも大切なのは健康被害に関するものですが、ここでその詳細は横に置き、アスベストと不動産の価値について話を進めていきます。

 行政のアスベスト対応が極端に移ったため、余計なコストが発生してしまったのが今の現状です。アスベストとは、下のように定義されます。

 『石綿もしくは石綿をその重量の0.1%を超えて含有する製材その他のもの(石綿障害予防規則)』

 その定義が年によって変わってきたことが混乱の第一歩です。下の表を見てください。規制対象となるアスベスト(及びその含有製品)の推移です。

石綿障害予防規則の対象
1975年 石綿を5重量%を超えて含有するものの製造、取り扱う作業が適用対象
1995年 石綿を1重量%を超えて含有するものの製造、取り扱う作業が適用対象
2006年 石綿を0.1重量%を超えて含有するものの解体などの作業、取り扱い作業が適用対象


 特に、2006年の改正は疑問です。1重量%から0.1重量%へと変更することの科学的な意味はほとんどありません。クボタの健康被害事件への過剰反応だと思います。実際の定量分析は1重量%刻みがせいぜいで、0.1重量%の精度があるかどうかは疑問です。この改正により、1995年から2006年の間にアスベストを含有しないとされた建物についても、再度調査を要することとなりました。

 肺ガン発生リスクが2倍になるとされるのが、25本/cc×年の空気中濃度。建物解体現場でもっとも濃度が高いところで最大0.006本/ccです。一般の住宅地域では大気中のアスベスト含有量が最大0.001本/ccなので、6倍の濃度という見方もできますが、短期で終わる建物解体ぐらいでは健康被害の可能性は低いでしょう。

 クボタの事件は長期間継続的にアスベストを飛散させたから起こった悲しい事件です。ただ、この事件と建物解体を短絡的に結びつけて考えて欲しくないです。

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