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研究により地価は解析できるか?

 自分が大学時代の思い出を一つ紹介します。

 自分が大学に入学した時代はバブルのまっただ中でした。今の不動産学界の重鎮教授が大学に在籍していて、その教授の研究室(ゼミ)の紹介の時こう話したのが印象的でした。

 「我が研究室では何をテーマに研究しようが自由だ。ただし、地価の研究だけは止めておけ。決して結果が出ない。」

 その先生は最適化数学というジャンルを専門としていて、実際の社会の動きを数値化して、解析することを得意としていました。実際に研究室で地価の分析に取り組んだ学生もいたことでしょう。その第一人者が「地価の研究は結果が出ない」と結論づけていたのです。

 当時はバブルの真っ最中で、物理的な環境条件以外の要因で地価が大変動していた時代だからその教授がそう語ったのも無理はないと思います。学生相手に無理なことは無理だと語るのは致し方ないことです。大学生は卒論を書けなければ、卒業できないのですから。

 紆余曲折あり、現に地価の調査・分析をしている自分も同じことを思っています。地価の研究を行っても結局は有意な結果は出ないことでしょう。多変量解析においては独立因子が多すぎて、それを無理矢理減らし立てしても、結局は決定係数が低く出過ぎるのです。不動産は個別事情が多いため、研究者はそれを精緻に一般化することはできないでしょう。

 不動産鑑定士は研究者とは異なって、過程の精緻さより結果の正確さが求められます。いわば、途中の過程は理論的で精密でなくとも、何とかして結論づけることを求められる職業です。鑑定評価には、よく言えば達観、悪く言えば丼勘定な部分があります。鑑定評価基準にもこのようなぼかした部分は垣間見られます。自分としては、その曖昧な部分をできるだけ小さくしつつも、仲良くつきあっていこうと日々努力しています。

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